今回のコラムは久しぶりの【OluOlu本棚】です。夜に少しづつ秋の気配を感じ始めると、読もうと思っていたけど読まずに溜まってしまっていた本を手に取りたくなります。ご紹介する『15歳のコーヒー屋さん』は数年前に話題になった本です。既にお読みになったことがある方もいらっしゃるかもしれません。

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著者・岩野響さんのがコーヒー焙煎士となるにいたった経緯が、本人の視点とご両親それぞれの視点で書かれています。小学生の頃から集団での生活に生きづらさを感じ、中学生になってから学校に通うことが難しくなった岩野さん。アスペルガー症候群の診断を受け入れる過程や、自分の好きな事や得意な事を探り、それに向かい合っていく中で自分自身に自信を感じたり、家族や周りの人の支えに気づき、コーヒー焙煎士として歩むことを選択していく実話です。

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岩野さんご自身だけでなく、ご両親も悩みながら息子の発達障がいと向き合い、たくさんの話し合いを重ねて岩野さんが岩野さんらしくいられるように支えていることがよく分かります。共感する部分も多く、また、見習いたい部分もたくさんありました。

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私たちは時に、「あれは不得意、これはできない」と、できない事に目を向けてしまうことがあります。でもできる事もたくさんあります。できないことをできるようにすることも大切ですが、同じくらい、できる事や得意な事、好きな事を認めることも大切なのだと改めて気づかされました。OluOluでは一昨年から企業訪問などの機会を通して、「働くってなんだろう？」と考えるきっかけになる企画をご提供しています。できる事や得意な事、好きな事を探すきっかけになると良いなと思っています。

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